新盆を迎え、親族や知人を招いたら、お礼のハガキを送りましょう。お礼文の一例をご紹介します。
お盆とは、陰暦7月15日の前後数日間を指しており、新仏やご先祖さまの精霊を家に迎え、供養し、家族と亡き人が共に過ごす期間のことです。「盆供(ぼんく)」「魂祭(みたままつり)」などとも呼ばれています。「お盆」という言葉は正確には「孟蘭盆(うらぼん)」と言うそうで、インドの古い言葉「ウランバナ」を中国で音訳したものなんだそうです。
新盆の白提灯 |
新盆を迎え、親戚や近親者に案内状を送って招いた後は、来ていただいたということでお礼をしなければなりません。ハガキでお礼文を送るほか、返礼品として品物を贈る場合は、生活用品などの消耗品が一般的のようです。例えばお茶やお菓子、海苔、タオル、ハンカチなどといった日用的なものです。あまり華美なものは避けるのが無難。故人が好んでいたお菓子などを贈ることもあるようです。
新盆で返礼品を渡して帰ってもらったあと、お礼のハガキを送るのもいいでしょう。当日は用事があって来られず、御仏前だけをいただいたという場合にも活用できます。基本的には色々なお礼文とさほど変わりません。「拝啓・謹啓」の後、「時候の挨拶と通常のあいさつ文」を書きます。このとき、「本来なら直接出向いてお礼を申し上げるところを、書面のみで失礼いたします」といった一文を添えると丁寧です。
拝啓 この度の故(俗名)の新盆に際しましては、過分なる御厚志を賜り誠に有難うございました。謹んで仏前に供えさせていただきました。故人もさぞかし感謝していることと思います。私からも心から御礼申し上げます。本来なら参上の上御礼申し上げるべきところ、書面を持っての御挨拶をお許し下さいませ。今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。季節の変わり目ゆえ何卒御自愛下さい。右取り敢えず御礼まで。敬具
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