鉛筆の歴史

鉛筆の歴史を紐解くと鉛筆の原型は細長い鉛(なまり)と錫(すず)を使った合金のまわりに木軸を巻きつけたものが最初の鉛筆のようです。16世紀末イギリスのボローデル山で鉛筆の芯の材料となる黒鉛が発見されましたがすぐに資源はなくなりその後フランス人のニコラス・コンテ氏とドイツ人のカスパー・ファーバー氏が黒鉛の粉と粘土を混ぜ合わせて鉛筆の芯を作りました。これが現在の鉛筆のはじまりです。

鉛筆の作り方について

鉛筆の芯は、黒鉛と粘土で作られます。粘土が多くなるにつれて芯は硬くなります。原料(黒鉛と粘土)に水を加えて、ミキサーで細かくし、よく混ぜて練り合わせます。 練り合わせたものに圧力を加えて丸い筒の形に圧縮します。直径10.5センチ、長さ35センチほどです。 丸い筒形になった原料を芯の太さに押し出し、20センチほどに切りそろえます。乾燥機で乾かしたのち、丸い容器に入れ、1000℃~1200℃の炉で焼き固めます。 すべりを良くするために芯に熱い油をしみこませ、ゆっくり冷ましてできあがりです。 (三菱鉛筆博物館より引用)

鉛筆の濃さ(硬さ)

鉛筆の濃さ(硬さ)は粘土と黒鉛の割合で決まります。粘土の割合が多ければ多いほど、芯は硬く色は薄くなります。 濃さ硬さの尺度としては日本では、9Hから6Bまでの17種類あります。(9H・8H・7H・6H・5H・4H・3H・2H・H・F・HB・B・2B・3B・4B・5B・6B)

鉛筆の木

鉛筆で使われる木は主に北アメリカのカリフォルニア州などの木が使われています。「インセンスシダー」と言う名前の大木です。高さが30メートルぐらいまで育ちその太さも直径1メートルぐらいもあります。木の周囲の長さはおよそ3メートルくらいになります。鉛筆の材料であるインセンスシダーの木がなくなることはないのでしょうか。アメリカはインセンスシダーを1年間に約90万立方メートル植えています。切っている木は1年間で50万立方メートルなので枯渇することはないでしょう。

色鉛筆の芯

色鉛筆の芯は普通の鉛筆のように粘土を使いません。ロウ、顔料、のり、タルクをまぜて作ります。普通の鉛筆のように炉で焼かないのでやわらかい芯となります。色鉛筆は芯の材料を混ぜ合わせすりつぶし板につけてかわかします。そして板に溝をつけ芯を乗せ板を上から重ね上の面を削ります。そして下の面も削り加工して色鉛筆ができあがります。

鉛筆の持ち方

鉛筆の持ち方は幼いうちに体得するのがいいでしょう。正しい持ち方をすれば字を書くときも疲れにくいですし字も書き易いものです。まず鉛筆の持つ場所ですが鉛筆の削り際1cmくらいのところに手を置き持ちましょう。人差し指を鉛筆の縦のラインにくっつけます。鉛筆を人差し指の第2、第3関節の間に置いたほうが持ち易いでしょう。小指は軽く紙につけるようにすると手首が安定して書きやすくなります。

昨今の鉛筆事情

最近では主に鉛筆を使うのは小学生になってきています。中学生になるとほとんどのこどもがシャープペンシルにきりかえます。会社などでも使用されるのはボールペンかシャープペンシル、サインペンなどです。だから鉛筆を使う時代はとても短くなっています。しかし鉛筆の使い方持ち方がそのごの筆記用具の基本になることは間違いあるません。だからこそ小学生の鉛筆の持ち方使い肩が重要になってきます。

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