ロックウールとは

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ロックウールとは、玄武岩、鉄炉スラグなどに石灰などを混合し、高温で溶解して生成される人造鉱物繊維です。ロックファイバーや岩綿とも呼ばれています。主成分は酸化ケイ素と酸化カルシウムで、単繊維径は3~10μm(マイクロメートル。1μmは1mmの1000分の1)。住宅やビルなどの断熱・吸音・耐火被覆材、プラント設備などの保温材、農業用資材など、住まいから産業までさまざまな用途で利用されています。

ロックウールとアスベスト

ロックウールはアスベスト(石綿)とは異なります。アスベストは天然鉱物繊維であり、工場で生産された人造鉱物繊維のロックウールとは別の物質です。IARC(国際ガン研究機関)では、アスベストは「発がん性の可能性がある」物質とされていますが、ロックウールはお茶と同じ位置づけのグループ3(人に対する発ガン性の分類が出来ない)になっています。

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住宅事情

安全や健康志向がますます高まりつつある現代。それは毎日を過ごす住宅にも言えることであり、安全で健康な仕様の建材が求められています。ホルムアルデヒドによるシックハウス症候群や高気密化による結露やカビ、また室内のざわざわした不快な反響音など、さまざまな問題と向き合っていかなければなりません。住宅用ロックウールは、このような現代の住まいが抱える問題を解決するための優れた機能を備えています。

ロックウール吸音板の特長1

ロックウール吸音板の特長としては、音の響きを適度に調整することができるということが挙げられます。一例を挙げると、天井に一般的なクロス仕上げ(せっこうボード下地)を使用した場合、音が響きすぎて音や声が聞きとりにくい現象が起こり得ます。一方ロックウール吸音板を使用すると、音の響きを調節してくれるため、神経の負担を軽くしてくれます。

ロックウール吸音板の特長2

音の響きの適正化のほかには、騒音を小さくして、人の声を聞きやすくする効果があるようです。クロス仕上げの部屋では単音の明瞭度が低く(ノイズが混ざる)、話し声も聞き取りにくくなります。一方でロックウール吸音板の部屋では、エアコン、換気扇、冷蔵庫などの騒音を吸収してくれるためノイズが減り、話し声が聞き取りやすくなるということです。

ロックウール吸音板の特長3

シックハウス症候群を引き起こすことなどで問題になっているホルムアルデヒド。住宅用ロックウール天井板の吸ホルタイプは、材料にホルムアルデヒドを含まないだけでなく、ホルムアルデヒドを吸着・分解する働きがあります。炭も吸着する効果がありますが、吸着したものを再放出する可能性がります。一方、ロックウールでは、化学分解により無害化させることができるそうです。

防火性能・断熱性能

ロックウールには防火性能や断熱性能も備わっています。燃えにくく溶けにくい性質を持っているので、火災時などにおいては避難までの時間を確保することが可能。有毒ガスの発生もわずかだそうです。また、室内の熱の約20%は天井から逃げると言われています。しかしロックウールを使用すれば、内部に空気を含んでいるため優れた断熱効果を発揮し、冷暖房日を節約することができます。

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